脚腰のインナーマッスル:脚の挙上3

注)このページの筋肉についての解説は「脚腰のインナーマッスル:脚の挙上1」のページと同じです。

背骨や骨盤と大腿骨(太ももの骨)をつないでいるのが、腸腰筋(ちょうようきん)というインナーマッスルです。

今回ご紹介するトレーニング法「ホリゾンタル・サイ・スタンプ」では、この腸腰筋を鍛えることになります。

腸腰筋の構造と働き

まずは左の図を見てください。

腸腰筋(ちょうようきん)は大腰筋(だいようきん)と腸骨筋(ちょうこつきん)という二つの筋肉を合わせたときの呼び名で、大腰筋は背骨と大腿骨を、腸骨筋は骨盤と大腿骨をつないでいます。

腸腰筋の構造と働き※機能解剖学ソフトウェア「解体演書」の画像を加工して使用しています。

この二つの筋肉の働きを示したのが右の図です。

腸腰筋がオレンジの矢印方向に収縮し、青い矢印のように大腿骨(太ももの骨)が根元から持ち上がる力が発生します。

また、腸腰筋は背骨の肋骨あたりのところから下に向かって広い範囲で連結していて、そこから下に伸びて大腿骨を吊るすように支えています。

ヒップ・ウォーキング

それではトレーニングの方法を説明しましょう。

「ヒップ・ウォーキング」というのはその名の通り、足ではなくお尻をつかって歩く動作で行うインナーマッスルの筋力トレーニングです。

STEP1

まずは床に座って、足を前に伸ばしましょう。

次に、左の膝をややまげて、文字通り「お尻で歩く」ようにお尻の左の方だけ一歩前に踏み出します。このとき、左腕も写真のようにまげて前に振り出すようにしましょう。

ヒップ・ウォーキング ステップ1

呼吸については、お尻を持ち上げて前に出すときにフッと息を吐き、お尻が床に付いたら吸うようにします。

前に進もうとすると猫背になりやすくなりますが、出来るだけ背筋は伸ばしたまま動作を行うようにしてください。

STEP2

次は逆の動作です。右のお尻を浮かせて、そのまま一歩前に踏み出します。
腕の方もちょうど逆になりますので、右腕を前に振り出すことになります。

ヒップ・ウォーキング ステップ2

あとはこれを、
左のお尻→右のお尻→左のお尻→右のお尻
という風に繰り返して前に進んでいくだけです。

STEP3

何歩か進んだら、今度は逆に後退です。

ヒップ・ウォーキング ステップ3

右腕と右のお尻を一緒に引き、次に左腕と左のお尻を一緒に引く事を繰り返して、開始地点まで戻りましょう。

この種目を行う上での注意点

ヒップウォーキングを行うに当っての注意点は以下の通りです。

なお、初めてインナーマッスルのトレーニングを行う方は、「インナーマッスル基礎知識」「トレーニングの前に」のコンテンツを必ずご覧下さい。

動作の連続性について

ヒップ・ウォーキングでは両方のお尻を床に下ろした状態では、腰から下の重さを筋肉によって支える必要がありません。

そのため、腸腰筋にほとんど負荷がかからなくなってしまいます。

ヒップ・ウォーキングのポイント

だから、セットの途中では出来るだけ休憩を入れずに、連続して動作を行うようにしましょう。

スムーズにウォーキング出来るようになればお腹周りの筋肉も使われるので、下っ腹のシェイプアップにも効果的です。

負荷の強さとセット数

10歩前進して、その後スタート地点まで後退するまでを1セットとし、2~3セットくらい行ってみてください。

ただし初めは4~5歩でも結構疲れると思うので、無理をせずに少しずつ歩数を増やすようにしてみてください。

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