筋肉の基本的な性質
インナーマッスルのトレーニングでは、アウターマッスルのトレーニングのように筋肉の動きを直接的に見たり、触ったりして感じ取るのが困難です。
そこでまずは、筋肉というものの基本的な性質について解説しましょう。
この基本的なしくみを理解しておくと、何かの動作を行っている時に「今、働いているのはどこの筋肉なのか?」という事が理屈の上で理解しやすくなるでしょう。
また、筋力トレーニングそのものの経験が無い方には、筋肉を鍛えることの基本的な意味をわかっていただけると思います。
筋肉=縮む事によって力を出すもの
まず、一番先に知っておくべきなのが、筋肉というのは縮む事によって力を出す組織であるということです。
筋肉は直接ものを「押す」ことはできず、ただ二つのものの距離を近くすることによってのみ機能しているのです。
言葉だけでは分かりにくいと思うので、図で説明してみましょう。
例えば人間がヒジを曲げる時、働くのは力こぶの部分、上腕ニ頭筋という筋肉です。
下の図のように、この筋肉が肩とヒジから先の「距離を縮める」ことによってヒジが曲がるのです。
次に、逆のケースを考えてみましょう。
ヒジを伸ばす時には、上腕ニ頭筋の裏側、つまり上腕の背中側にある上腕三頭筋という筋肉が縮みます。
試しに、腕を思いっきり強く伸ばした状態で腕の裏側に触ってみると、その上腕三頭筋の部分に力が入っているのが分かるでしょう。
このように、筋肉は縮む事によって体を動かしています。
だからお腹の筋肉がギュット縮めば、背中は丸くなるのです。
逆に背筋を伸ばす場合は・・・もう分かりますね?背中側の筋肉、つまり背筋が縮めばいいわけです。
このことをしっかり整理しておくと、どの動作でどんな筋肉が働いているのかということがイメージしやすくなるはずです。
イジメられると成長する
次に重要なのは、筋肉というのは負荷を与えると、つまりツライ目にあわせるとだんだん強くなる性質があるということです。
腕立て伏せを毎日やっていると限界までの回数が増えたり、階段を使うようにしていると脚が疲れにくくなったりという経験は誰にでもあるのではないでしょうか?。
これを運動生理学の世界では「超回復」と呼んでいます。
ただし、筋肉を強くするためには、運動の量がちょうど良いレベルである事や、栄養や休養をしっかり摂る事も必要です。
これらの詳細については関連サイト『肉体改造研究所(筋トレ&ダイエット)』の『トレーニングの基礎知識』を参考にしてください。
(管理人へのご連絡は不要です)